集団行動が苦手、気配りできない、こだわりが強い――。発達障害の特性と向き合うには、早めの気づきと専門家とのつながりを持つことが大切だ。しかし、男性に比べて社会性が早く育まれるとされる女性ゆえの悩みがある。発達の凸凹が目立たないために、対応が後手に回りがちという。
大阪市内のビルの一室で5日、発達障害に苦しむ女性の当事者会が開かれた。10人が顔をそろえた。
「周りが『カワイイ』と言ったら(自分はそう思わなくても)『カワイイね』って合わせないとうまくいかない」。1人がこう言うと、同調する声が続いた。
「ママ友とコミュニケーションがとりづらい」。4人の子どもがいる大阪府の女性(35)は打ち明けた。
子どものころから、周りの人とずれるような違和感があった。ただ受動的な性格で、周囲に大きな迷惑をかけることは少なく、困りごとは一人で抱え込んだ。
だが大人になり、うまくいかないことが出てきた。その一つが子どもの保護者会。「一生懸命やりたい思いはあるけど、(他の親と)どう付き合えばいいか分からない」と戸惑った。
こだわりが強く、料理も掃除も手順どおりにやりたい。でも、子どもが騒ぐとその通りにはいかず、余計な体力を消耗した。
今年病院で発達障害の特性の一つ、自閉スペクトラム症(ASD)と診断された。共通の悩みを抱える人と集まりたくて当事者会に参加した。今も心身の不調を抱えたままだ。
部活動になじめなかった次女
中国地方の女性(54)も会の…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル